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会長挨拶company

ハレーサルト工業会 設立趣旨書

  本年春、日本を襲った東日本大震災は、東北、関東地方に甚大な被害を与えました。津波により港湾構造物や道路、橋梁、上下水道、電気、ガスといった都市機能やライフラインが失われ、住民生活に大きな影響を及ぼしました。今尚、避難生活を余儀なくされている方々もいらっしゃることに心が痛みます。今回の震災により、安全・安心な国土建設のためには、社会資本の整備が重要であることが再認識されました。特に、津波被害にも耐えたコンクリートは、コスト、強度の両面から社会資本整備になくてはならない材料であると確信いたしました。  「安全・安心・快適な暮らし」のために整備されるわが国の社会基盤の建設と維持のためには、その費用を負担する国民の合意が必要であり、国民に理解できる言葉で、その重要性が語られなければならない。国民の「硫酸に対して50年もつ製品」という要求に対して、それに答えられる設計を行えるのが性能照査型設計法である。性能照査型設計では、何を根拠に「硫酸に対して50年もつ」というのか、その根拠の確からしさも同時に問われている設計法である。低炭素化社会に向けた取組み等、国民からの要求は、高度で多様化しており、それらの一つ一つを真摯に受け止め、国民に分かる言葉で応えていくことが、公共事業に携わるコンクリート製品業界の役割である。  下水道環境下におけるコンクリートの耐久性設計手法はまだ確立されていない。それは、下水道環境下での硫酸濃度の測定方法が確立されていないためである。ハレーサルト工業会では、下水道構造物の硫酸濃度と耐久性の関係を調査し、ハレーサルトによる下水道構造物の耐久性設計を可能とすることを一つの目的としている。性能照査型設計法に基づくハレーサルト製品の事業化のために、ハレーサルト工業会に学識経験者で構成される学術研究委員会を設置し、助言、指導を受けながらハレーサルト製品を用いた下水道構造物の設計手法を確立する。あわせて、高炉スラグを用いたハレーサルトの耐硫酸性能、耐塩害性能、低炭素性といった特長を活かし、コンクリート業界に対してプレキャストコンクリート製品の優位性を発信する。これにより、コンクリート製品全体に占めるプレキャストコンクリート製品のシェア拡大につながるものと期待する。 以上より、ハレーサルト工業会をハレーサルト技術に関する各般の事項にわたり、その普及と振興を図り、社会基盤の整備拡充に寄与することを目的として設立いたします。            
平成23年7月15日 ハレーサルト工業会 会長 大月 隆行